681.信頼を高めるマーケティング②
2024年10月25日
今回の『信頼を高めるマーケティング』は、面談時におけるマーケティングです。
営業などの面談場面でよく言われることは「相手の話をよく聞く」「曖昧な返答はしない」などということです。
しかし、ここにも奥深いものがあります。
1 相手の話をよく聞く
「相手の話をよく聞く」と言われますが、いくつかのポイントがあります。
(1)相手の話・要望などを最後まで聞く
まず大事なことは、やはり相手のお話や要望などを最後までよく聞くことです。
そのためには、聞き上手にならなくてはなりません。
聞き上手とは、相手が気持ちよく話せる場を作るということです。
そのためにはただ黙って話を聞いていればよいということではなく、相手が本音で話ができるように、促しや相槌が大切です。
聞き上手とは、なるほど、そうですね、それで、など話をさせる潤滑油を出す!
(2)相手の話・要望を誤解しないように確認する
お話や要望を聞かせていただいたなら、その内容を誤解して聞いていないか、また聞き漏れがないかを確認することが大切です。
そのために、自分の言葉で相手の話や要望をまとめて、確認することが大切です。
つまり、こういうことですね、と理解したことをまとめ、確認する!
2 相手の話・要望をもとにして提案する
そしていよいよ提案することになります。
ここで大事なことはできること、できないことをハッキリ返答することが大事ですが、
しかし『All or Nothing 思考』に陥らないことが重要です。
(1)All or Noting
「All」とは、すべてであり、おっしゃることすべてを実現できるという思考のことです。
一方、「Nothing」は、ものがない、つまり何もできませんと思考のことです。
相手の要望にすべて応えられないことは多々ありますが、そこで「No」と答えることは、相手にとってゼロ回答ということです。
「Nothing」とは、そのスペルのとおり、何も無いということです。
しかし、提案には100%は無理でも、80%程度なら応えられる提案というものもあります。
ものごとは発想して、ゼロで終わらせるのではなく、30でも50でも、前へ進めるという思考が大切です。
したがって、提案は「ALLor Nothing 思考に陥らない」ということが、たいへん重要なのです。
提案は All or Nothing 思考に陥らない!
(2)の要望をシンプル化する
100%は無理でも、80%なら応えられる提案をするためには、要望等をシンプル化することが大切です。
シンプル化とは、言い方を変えれば要望の根本を捉える、「最低限、何を希望されているのか」ということです。
この根本が捉まえられれば、提案は広がります。
要望のシンプル化は、提案の幅を広げてくれる!
(3)提案の幅を広げる
要望のシンプル化は、同時に提案する幅も拡げてくれます。
一つの商談、チャンスで、複数の取引ができれば、それだけより太いパイプが作れることになります。
そのためにも、要望のシンプル化は重要なステップなのです。
要望のシンプル化は、提案できる”こと”も拡げてくれる!
(4)少し専門性を発揮する
またこの提案段階で大事なことは、相手に少し専門性を見せるということです。
相手に「専門家ですね」思っていただければ、話は素直に聞いていただけるようになります。
そのちょっとした味付けとして、あえて専門用語を一度使い、それからそれをかみ砕いて説明するということが有効です。
それによって、相手に専門性を感じさせることができるようになります。
そういうことは○○○と言うのですが、具体的にはこういうことを指します
3 大事なことは「必ず提案する」ということ
いまの時代は高付加価値化を目指すことがたいへん重要になっていますす。
それによって、低価格競争から脱出することができるようになってきます。
そのためには言われることをこなすだけではなく、必ず『プラスワン』していく姿勢が大事です。
現実は当たり前のことを当たり前にきちんとして行けば、それだけでもまだ付加価値がある状況ですが、
もうその時代も終わりに近づいています。
これからはそれに『プラスワン』が大切な時代です。
プラスワンとは「えっ、ここまでやってくるの!?」と思われること、つまり小さな感動を与えることです。
期待されることを、期待どおりにするだけでは、当たり前です。
期待されることに、期待以上のことをすることが、付加価値です。
その根本的な姿勢が提案するという姿勢です。それが『プラスワン』を生みます。
期待されることに、期待以上のことをする それが『付加価値』です!