115.借入金依存度とは
2012年11月5日
2.借入依存度とは
中小零細企業における借入金の深刻さはご理解いただけたかと思います。
そこで今回はその借入依存度について考えたいと思います。
(1)借入依存度とは
借入依存度とは、自社で運用している総資本に占める借入金の度合いのことをいいます。
(2)自社で運用している総資本とは
自社で運用している総資本とはなんだったでしょうか?思い出してくださいね。
そう、負債と純資産のことでしたね。あるいは他人資本と自己資本とも言い換えられます。
(3)借入金と有利子負債
ここで借入金と有利子負債の違いを整理しておきましょう。
①借入金とは
借入金とは、短期借入金、長期借入金(1年以内返済長期借入金も含む)、割引手形、リース債務、社債などのことをいいます。
但し、中小零細企業においては、短期借入金、長期借入金、割引手形の3つです。
②有利子負債とは
利子がある負債とは、短期借入金、長期借入金(1年以内返済長期借入金も含む)、リース債務、社債などのことをいいます。割引手形は手数料と考えられますので、有利子負債からは外されます。
但し、中小零細企業においては、短期借入金、長期借入金の2つとなります。
(4)「借入依存度が高い」とどうなるのか
①収益を下げる
まず、金利等が発生するので収益を下げることになります。経常利益は営業利益から営業外費用を差し引いたものでしたね。
②不況に弱い企業体質となる
不況になり売上が減れば当然のことながら利益が減少します。そうすると借入返済ができなくなる恐れが生じます。
③経営リスク、経営者リスクを高める
借入返済ができなくなると事業が継続できなくなって経営リスクを高めます。同時に借入時には社長個人の連帯保証をしている場合が多いでしょうから、経営者リスクも高めることになります。
ご質問等はお気軽にインプルーブ研究所まで。