139.会計識字力 B/Sコックピット

2013年11月22日

第16話 貸借対照表による『コックピット経営』

第14話・15話で経営を担う者として、月次B/Sと決算B/Sのどこを見ればよいかというお話しをしました。
そしてそれはあたかも経営の「羅針盤」「コックピット」であると説明しました。それをイメージにすると次のようなものとなります。

≪月次B/Sコックピットシート≫
欠損月次BSコックピット

 

このコックピットシートは欠損企業の平均値に基づいて作成したものです。利益がありませんから「借入金返済インジケーター」はマイナスを示しています。また赤字ですからすべてがレッドゾーンです。借入金によって何か保っていることがよくわかります。これを決算B/Sで見てみると次のようになります。


≪決算B/Sコックピットシート≫
欠損決算BSコックピット

 

まず気づくことは欠損なでの「収益性インジケーター」がマイナスであることです。これがすべてで、その他も総じて低調です。特に問題なのが当座は何とか凌げるとしても、資金繰りが厳しいということです。長期的な視点では倒産という姿がどんどん近づいているというような感じです。赤字は万病、赤字が続いて会社が健全なはずがありません

このように見ると自社の状況が手に取るようにわかります。あとは対策を考えて実行するだけです。このように姿勢を変えるだけで経営は絶対良くなります。財務諸表による経営でこれだけ成果があるわけです。会計に対する考え方、姿勢を変えてみませんか?