168.マーケティング 競争優位を保つ
2014年5月31日
第18話 『競争優位』を保つ
1.いまや日本のマーケット規模は縮小している
ご承知のとおり、人口は徐々に減りかつ高齢化が進んでいます。潮流は購買人口も購買力も減っていくという方向です。
さらに社会の成熟化もどんどん進んでいます。あらゆるモノはすでに一巡・二巡し、消費の目は肥え、多様化しています。いまや、品質だけでは差別化できず、また少々の低価格化だけでは売れません。
したがって、品質勝負・価格勝負だけでは、当然のことながら大会社に小会社は太刀打ちできません。このようなことは、あらためて言うまでもなく、中小経営者の方はお分かりのことかと思いますが、ここからがよくお聞きいただきたいところです。
2.そこに昨今『競争優位』が注目される根拠がある
品質や価格だけでは勝てない、そこで注目されているのが『競争優位』です。『競争優位』は中小企業こそが見極めなければならない、経営の軸です。「競争優位なんて中小の我々には関係がない」などと言っていられないのです。
私たち中小企業こそが必死になって『競争優位』となる軸を探し出し、それをお客様に問い掛け、事業・商売をやっていく必要があるのです。
3.こんな話もよく聞きます
この1年間あまり、確かに倒産する中小会社は少なくなりました。しかし、それで中小企業数が減っていないかと言えば、実は最近多くの中小企業が事業や商売をお辞めになっています。
そうです、倒産件数は減りましたが、廃業件数がものすごく増えているのです。その表面的な理由は創業者が年を取り、もう事業や商売を続ける必要がなくなったということですが、実情は違います。
多くの経営者は自分が起こした事業や商売を、できれば後継者に託したいのです。しかし、無理に後継させて苦労させるわけも行かず、また後継者から見れば、後を継ぐほど魅力がないのです。
それは何故なのでしょうか?
それはやはり『競争優位』の軸がなく、このまま続けても、あるいは続けさせても、借財が増えるばかりなので、ここが見切りのつけどころということで廃業されているのです。
このようにいま『競争優位』は重要で、ますますその重要性は増しています。
いまからでもまったく遅くありません、一緒に自社の『競争優位』を考えましょう!