198.覚えなくとも読める財表-1

2014年12月1日

『会計』に頼らなくとも、「会社や経営のことはわかっている」と思われている社長は多くおられます。

だから『会計』を後回しにしている会社が数多くあります。

「会計を後回しにしている会社」とは、会計事務所に会計処理を丸投げしている会社、パート事務員に経理を任せっきりにしている会社、申告時期になると急に帳簿作成を始める会社などのことをいいます。

 

しかし、本当に『会計』に頼らなくとも、会社や経営のことはわかるのでしょうか?

多くの社長に聞くと「会社や経営のことはわかっている」とはこのようなことを指すようです。

 ●今月の売上、今期の売上はだいたいわかってる・・

 ●どのくらい売れないと利益は出ないのか、わかってる・・

 ●利益率は大体つかんでいる・・

 ●資金繰りは大体わかっている・・

「会社や経営のことはわかっている」といってもたったこの程度のことのようです。

こうやってあらためて考えてみると、チョッと心許ないように思いませんか?

一度、皆さん、どの程度、自分の会社や経営状況のことがわかっているのか、振り返ってみてください。

 

では、『会計』に基づく経営をするとどのようなことがわかるでしょうか?

1.「だいたい」ではなく「はっきり」わかります

2.売上だけでなく、粗利益、営業利益、経常利益までわかります

3.グロス(全体)だけでなく、部門、分野ごとにもわかります

4.そして何よりも財政状況や資金状況がわかります

5.さらに状況だけでなく、原因が掴めるので、どう改善すればよいのかわかります

だから、『会計』に基づく経営をしていると、未然に『倒産』を避けることができるのです。

 

本当かどうかは、皆さんの身近な会社をよく見てみてください。

安定した経営をされている会社で、『会計』をおろそかにさえている会社はありますか?

ありませんでしょ? やっぱり『会計』をおろそかにすることはできないのです。

 

ただ大事なことは「会計する」だけではなく、『会計に基づく経営』を実行することです。

『会計に基づく経営』とは、言い換えれば「経営者が会計を読みこなす経営」です。

 

そこで今回からは『覚えなくても読める財務諸表』を始めます! ご期待ください。