237.会計学-3「利益計算」

2015年12月6日

[お知らせ]当社は情報伝達『IT』と経営技術『会計活用』並びに経営工夫『マーケティング』をもって貴社の経営を良くします

 

『会計学』第3回目は利益計算の仕組みを説明します。

 

Ⅲ 利益計算の仕組み

1 企業活動の流れ

 (1)企業が営む経済活動

企業が営む経済活動は3分類されます。それは資金調達活動であり、資金投下活動であり、営業活動です。
その3者は次のような関係となります。

    資金調達活動  →   資金投下活動   →      営業活動
  資本金や借入金から   集めたお金で商品や    仕入れた商品や生産した製品を
  資金を集めます     設備導入をします     営業活動をして販売します
  ・自己資本(資本)   ・資産の購入       ・売上
  
・他人資本(負債)                ・費用(原価と経費)
                           
・利益

(2)経理の流れ

上記に対する経理の流れは、次のようになります。

  取引の識別  →仕訳帳の作成  →元帳への転記   →残高試算表の作成  →決算整理   →財務諸表(決算書)
         ・借方/貸方   ・科目単位に集計  ・試算表に組み立て  ・外出用の化粧 ・B/S、P/Lの作成

 

 

2 B/S、P/Lが示すこと

(1)貸借対照表(B/S、Balance(残高) Sheet(紙))

B/Sはある時点での会社の財政状況を表しています。
具体的には、資金の調達(負債・純資産)とその資金の運用(資産)で財政状況を表しています。

 

(2)貸借対照表等式

貸借対象表等式とは「資産=負債+純資産のことですが、元は「資産-負債=純資産」です。
つまり、純資産は資産から負債を差引したものですから、必ず「資産=負債+純資産」というバランスが保たれることになります

これをさらに展開すると次のようになります。
     資産=負債+(資本+利益)
       =負債+資本+(収益-費用)
  資産+費用負債+資本+収益
    左       右

ここまで展開すると、資産・費用が借方であること、負債・資本・収益が貸方であることが理解できます

 

(3)損益計算書(P/L、Profit(利益) Loss(損失) statement(書面))

P/Lは自己資本の増減原因を明らかにする企業の経営成績です。
具体的には、営業成績の成果である「収益(売上高等)」から営業活動の努力である「費用(売上原価と販管費等)」を差引し「利益または損失」を表示します。
この「利益または損失」が自己資本の増減につながります

 

 

今回のキーワード     

資金調達(負債・純資産)

資金運用(資産)

貸借対照表(財政状況)

貸借対象表等式

損益計算書(営業成績)