239.会計学-5「財務諸表の体系」
2015年12月16日
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『会計学』第5回目は財務諸表の体系について説明します。
Ⅴ 財務諸表の体系
1.損益法と財産法
(1)損益法
損益法とは、資本を増加させる要因の「収益」から、資本を減少させる要因となる「費用」を控除する形で「利益」を算定する方法です。
(2)財産法
財産法とは、一期間の利益額を純財産の裏づけに伴って計算する方法です。
これらの関係を図示すると次のようになります。
*当期で得たP/Lの「利益」が、期首のB/Sの資本に加わり、期末のB/Sではその分だけが資産を増やすことになります。
ポイントは期末の資本は「期首の資本+当期利益」であるという構図です。
2.財務諸表の体系
(1)利益決定に関する書類
①基本財務諸表
基本財務諸表とは「貸借対照表(B/S)」と「損益計算書(P/L)」のことを指します。
損益計算書は会社の経営成績を表示し、貸借対照表は会社の財政状態の表示します。
②補足情報
補足情報とは内訳情報等の表示のことを指します。
具体的には勘定科目の内訳明細書などがあります。
(2)純資産の変動に関する書類
純資産の変動に関する書類には「株主資本等変動計算書」があります。
ここで、これら3つの財務諸表の関係を図解してみましょう。
*期首B/Sの資本が、株主資本等変動計算書の先頭に来て、それに当期P/Lの当期純利益が加わります。
そこから配当金があるのであればそれを控除し、期末の資本となります。
そして期末の資本は期末B/Sの資本と一致することになります。
こうやって落ち着いてじっくり見れば、難しいと思っていた「株主資本等変動計算書」も、意外とかんたんなものであることが
わかります。
今回のキーワード
期末の資本=期首の資本+当期の利益ー配当金
貸借対照表
損益計算書
株主資本等変動計算書
3つの財務諸表 ※俗的には、貸借対照表、損益計算書、キャッシュフロー計算書を財務三表と呼んでいる場合があります。