247.会計学-13「純資産」

2016年1月30日

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『会計学』第13回は純資産の説明です。

 

ⅩⅢ 純資産

 純資産とは「資本」のことです。資本は充実化を図り、その剰余金は貯金(難しい言葉では内部留保って言います)
 や分配をしなければなりません。

 そこでまず、純資産の構造を理解しましょう。

           <純資産の構造>

純資産の構造

少し難しそうな図ですが

①純資産は「株主資本」と「評価・換算差額等」および「新株予約」から成り立ちます。
 がしかし、われわれ、中小企業においては、基本的に「株主資本」だけです。

②さらに株主資本は「払込資本」と「留保利益」および「自己株式」から成り立ちます。
 がしかし、中小企業においては、「払込資本」と「留保利益」だけです。

③さらに払込資本とは「資本金」のことであり、留保利益とは「繰越利益剰余金」のこととなります。

 

 つまり、中小企業の純資産とは、下図のように、基本的には「資本金」と「繰越利益剰余金」だけになります

中小企業の純資産構造

 難しそうな構造もたいへんシンプルになりました。この構造を理解してください。

 

1 資本の意味と区分

(1) 総資本

①資金調達の源泉を表す「総資本」は「負債」と「純資産」に分けられます。

②負債は自社以外から集めた資本であり「他人資本」と呼びます。

③純資産は「自己資本」のことであり「払込資本」と「留保利益」に分けられます。

④払込資本とは「資本金」であり、企業にとっての元本です。

⑤留保利益とは「繰越利益剰余金」のことであり。企業にとっては、元本を運用して得られた利益です。

 

 これらのことを図示すると、このようになります。

総資本の流れ

(2) 純資産

純資産は ①株主資本 ②評価・換算差額等 新株予約 に大別されます。

①株主資本とは
 株主が払込んだ資本の元本「
払込資本」と獲得した利益の蓄積分「留保利益」からなり、
 
留保利益である利益剰余金は配当することができます。

②評価・換算差額等とは
 
持ち合い株式を時価評価した場合の取得原価との差額です。

③新株予約とは
 
将来、株主になる人の払込み額です。

 

 

 

今回のキーワード

純資産

株主資本

資本金

内部留保、繰越利益剰余金