310.中小のマーケティングとは
2017年5月7日
モノを作れば売れる時代は四半世紀前に終わりました。 また、安くすれば売れる時代も終わりました。
これからは企業自ら自信のあるモノを市場に提案して、適正な価格で売る時代です。
そのためには、中小企業ほど『マーケティング』が重要な時代となっています。
そこで、今回からは「中小企業のマーケティング」と題して、コラムをしばらく連載します。
第1回 マーケティングとは
マーケティング!? マーケティングなんて大企業が考えるものだろう?
と考えておられる中小企業経営者をよく見かけますが、それはとんでもない誤解です。
中小企業ほど必要なんです。
なぜなら、人材も資金も少ないのが中小企業です。
ですから、社員ではなく、経営者自らが率先して経営に取り入れなくてはならないのが『マーケティング』なのです。
1 マーケティングとは
マーケティングとは、企業の市場に対する活動そのものの「考え方」です。
市場のない企業なんてありませんよね(最近は公共団体でさえ、市場という考え方を取り入れている時代です)。
まして超成熟社会となっている現代です。
業種や規模を問わず、すべての企業にとってマーケティングは不可欠なものとなっています。
特に中小企業の場合は人材と資金が少ないわけですから、繰り返しになりますが、
経営者自ら「マーケティング思考」を持って経営にあたる必要があります。
2 市場に対する理解と認識
では、『市場』をいうものについて、改めて考えましょう。
市場とはどういうものでしょうか? 産業能率大学マーケティング研究室では次のように述べています。
①市場とは「競争の場」である
②市場とは「攻略の対象」である
③市場とは「変化する存在」である
④市場とは「自主選択の意思」を持っているものである
⑤市場とは「企業も選択できる」ものである
⑥市場とは「働きかけで変えられる」ものである
特に ③変化する ⑤選択できる ⑥変えられる この3つは経営者として押さえておきたいところです。
3 マーケティングに対する考え方
次に『マーケティング』というものをどのように捉えればよいのでしょうか。
①需要は創ることができる
②価格以外の方法で購買意欲を喚起することを考える
③「作ったモノを売る」から「売れるモノを作る」という発想に転換する
④販売チャネルを考える
⑤主体性は維持する(「お客様は神様です」を誤解しない)
⑥経験や勘ではなく、論理的に市場を理解する
需要創造、非価格競争、顧客志向、販売経路、主体性の維持、科学的論理性、これらがマーケティングの肝です。
なんとなく、マーケティングの姿が見えたのではないのでしょうか?
次回から中小ビジネスにとって有益な具体的なマーケティング理論を紹介します。
-------------------------------------------------
インプルーブ研究所は、ITウェブサイトとマーケティングおよび経営会計で貴社の発展に尽力します
-------------------------------------------------