314.中小マーケティング 自社の強み

2017年6月4日

バリュープロポジション第3回 自社の強み(バリュー・プロポジション)

さて、既存のお客様市場を掘り下げるにも、あるいは新しい商品やサービスを開発するにも。さらには新しい市場を開拓するにも、

自社の「強み」や「特徴」をハッキリさせないことには提案することはできません。

そこで今回のテーマは、自社の強みを明確にさせる考え方「バリュープロポジション」です。

なかなか聞き慣れない用語ですが、その意味するところは大切です。

 

1 バリュー・プロポジションとは

理解するために、言葉を分解してみましょう。

バリュー(value)とは、ご存知の通り「価値」とか「値打」ちという意味です。よく街角でも見かけますね、バリュー〇〇とか。

そして、プロポジション(proposition)とは、「提案」とか「主張」という意味です。よく知っているプロポーズの名詞形です。

これらを組み合わせて考えると、「市場に対する価値ある提案、値打ちある主張」というような意味となります。

 

どんな商売にしろ、必ず同業者はいます。それらの同業と同じこと、平均的なことをやっているだけでは、地理的に近いとか、

偶然通りかかったとか、たまたま必要になったとか、などの偶然のチャンスしか捕まえることができません。

それ以上のチャンスを捕まえることが、商売を発展させるためには必要です。

 

そのためには、「お客さんが望まれていると思われる価値」を想像し、それに対して同業が一般的に提供していることを考え、

さらに自社が提供できる可能性があることをすべて洗い出します。

そこから、お客さんが望んでいて、あまり同業他社では提供していなくて、自社なら提供できることを考えます。

さらに、それを文章にまとめ、お客さんにとってわかりやすい説明を考えだします。

 

それらを図示しますと、次のようなイメージでしょうか・・

vp1

 

2 バリュー・プロポジションを考えるポイント

(1)お客さんの視点で考える

   できれば、まだチョッとお客さんも気づいていないような「価値感」が見出せれば最高ですね。

(2)その顧客ニーズをさらに絞り込む

   あれもこれも一度にはできません。ひとつのことに磨きをかけましょう。残りは将来の砲弾です。

(3)同業者となるべく同じことはやらない

   ほとんどの場合は、時間とコストをかけて、同じことをやりがちです。だって、他もやっていることですから、「安心感」が

   ありますからね。だから、そこで差をつけるために、安易に「低価格競争」に陥ってしまうわけです。

   これじゃ、儲かりません。だから、このように考えてみる価値は大いにあると思いませんか。

 

3 意外と街角にある「バリュー・プロポジション」

バリュー・プロポジションって難しいように思いますが、街を歩いていると意外と多くのバリュー・プロポジションを見かけます。

たとえば、街の電気屋さん、喫茶店、お米屋さん、酒屋店、会計事務所、などなど。

なぜ、それらが繁盛しているのか考えて、自分の事業を見直してみると、大きなヒントが見つかるかもしれません。

それぞれ、競合他社が出来なくて、お客さんが望んでいることを提案して見事に活躍していることがわかります。

 

 

現在は、漫然と商売をしていれば成長できる時代ではありません。それが高度成長後の成熟社会です。

ぜひ、自社が提供できる価値とお客さんが望んでいる潜在的価値を考えて、さらなる発展を目指しましょう。

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