398.図解 事業戦略策定 14
2019年1月26日
事業戦略策定第14回は『会社の環境分析のまとめ』です。
これまで7回(※)に渡って「会社の環境分析」ついて紹介してきましたが、ここでそれらをまとめます。
もう一度、振り返ってみましょう。
※それぞれの詳細は「391.図解事業戦略策定7」~「397.図解事業戦略策定13」を参照してください。
1 自社の分析はSWOTで考えてみる
自社の環境分析は内部分析と外部分析から行います。
SWOTでは、内部分析を強み(S)と弱み(W)に分けて、外部分析を機会(O)と脅威(T)に分けて行います。
詳しくは「391.図解事業戦略策定7」を参照してください。
2 自社の内部分析の仕方は3種類の方法がある
自社の内部分析を行う方法は3種類あります。
それが、ポートフォリオ分析であり、ライフサイクル分析であり、戦略ポジショニングです。
(1)ポートフォリオ分析
ポートフォリオ分析とは、自社の製品や商品・サービスなどを、その市場の成長率と市場シェアから
「金のなる木」なのか、「花形」なのか、「問題児」なのか、「負け犬」なのかを見分け、
資源投資(ヒト・モノ・カネ)の判断をする方法です。
詳しくは「395.図解事業戦略策定11」を参照してください。
(2)ライフサイクル分析
ライフサイクル分析とは、自社の製品・商品・サービスを売上高の推移をみて、
「導入期」なのか、「成長期」なのか、「成熟期」なのか、「衰退期」なのか見分け、
資源投資(ヒト・モノ・カネ)の判断をする方法です。
詳しくは「396.図解事業戦略策定12」を参照してください。
(3)戦略ポジショニング
戦略ポジショニングとは、自社の経営資源(ヒト、モノ、カネ、情報)をみて、量と質を見分け、
自社の取るべきポジショニングを判断をする方法です。
質・量とも豊富であれば「リーダー戦略」を取ります。 →基本的に歴史もある超一流企業のイメージです。
質は高いが量が少なければ「ニッチャー戦略」を取ります。 →基本的に大企業のイメージです。
質は高くないが量が多ければ「チャレンジャー戦略」を取ります。→基本的に老舗中小企業のイメージです。
質・量とも弱ければ「フォロワー戦略」を取ります。 →基本的に一般的の中小企業です。
ただそれぞれの中でも、またポジショニングがあることが重要なポイントです。
詳しくは「397.図解事業戦略策定13」を参照してください。
3 自社の外部分析の仕方は3種類の方法がある
自社の外部分析を行う方法も3種類あります。
それが、ペスト分析であり、5フォース分析であり、マーケット分析です。
(1)ペスト分析
ペストとは、「PEST」と書きます。
自社の外部環境を、P=ポリティカル(政治)、E=エコノミー(経済)、S=ソサイエティ(社会)、
T=テクノロジー(技術)の4つの分野から捉える手法です。
詳しくは「392.図解事業戦略策定8」を参照してください。
(2)5フォース分析
5フォースは自社の競合状況を分析する方法です。
それぞれの業界には「5つの力(フォース)が働いている」と考え、それが、同業者、新規参入者、仕入れ業者、
代替品取扱業者、購入者(顧客)です。
それぞれの状況を判断し、戦略を練る際の材料にします。
詳しくは「393.図解事業戦略策定9」を参照してください。
(3)マーケット分析
自社の市場(マーケット)分析は、基本属性と消費者行動から行います。
基本属性とは、地域・生活様式・心理・親密度・価値基準であり、そこから自社の基本顧客像をまとめます。
消費者行動とは、「AIDMAの法則」と呼ばれるものです。
つまり、A=アテンション(注意喚起)、I=インタレスト(興味付け)、D=ディザイア(欲求願望)、
M=メモリ(記憶)、A=アクション(購入行動)です。
いかにして、基本顧客像にそのような消費者行動を起こさせるアプローチをするのか考えます。
詳しくは「394.図解事業戦略策定10」を参照してください。
さて、いかがですか、どう思われましたか?
「うちなんてそんなこと・・」と思われた方、「おもしろそう・・」と思われた方、いろいろと思います。
差別化や他店との区別化は「よそではやっていないことをやる」ということが基本です。
そうしたら「うちなんてそんなこと・・」を思われたことをやることが大切なのかもわかりません。
このような発想を持って経営することが他社との差別化につながり、自社の発展につながってきます。
これからは「ただ商売をやる」という気持ちだけでは、商売は続けられません。
チョット今までにない考えを持って事業に取り組む姿勢が大事だと思いますが、いかが考えられますか?
戦略を考えるにあたって重要なことは、『思い込み』なるものを打ち破ることです。
私たちは思いのほか、思い込みに囚われて、生活や仕事をしています。
その結果が「いま」であることを忘れてはいけないと思います。
違う結果を得たいと思うのであれば、『思い込み』を打ち破るしかありません。