413.図解 事業戦略策定 29
2019年5月18日
事業戦略策定第29回は『経営戦略論 ワンセンテンスまとめ』です。
戦略論の15回目です。
これまで14回に渡ってさまざまな『経営戦略論』を紹介してきましたが、参考になったでしょうか。
数多くの経営戦略論の中には、必ず参考となるマネジメント理論があるはずです。
そこで今回は、その最後に、これまでご紹介した『経営戦略論』をそれぞれ端的にまとめ、皆さんの参考に供したいと思います。
そして詳しくは、それぞれの項を再度見ていただき、確認していただきたいと思います。
1 商品市場戦略 *詳しくはコチラ
『アンゾフの成長マトリクス』とも呼ばれる、オーソドックスな事業成長戦略論です。
市場浸透、新商品開発、新市場開拓、多角化の順で、事業の成長戦略を考えます。
2 基本戦略マトリクス *詳しくはコチラ
ポーターが提唱した競合する企業に勝つための戦略論です。
中小・小規模は、差別化戦略か集中戦略で競い合うべきであって、価格だけで勝負をしてはならないと厳しく言っています。
3 ブルーオーシャン戦略 *詳しくはコチラ
ブルーオーシャンとは、誰もいない美しい青い海のことであり、既知概念を外して、競合がいない市場で事業を展開するという
考え方です。知識ではなく、知恵を出し、新しい顧客価値を創造する『知価経営』と言えます。
4 ランチェスター戦略 *詳しくはコチラ
英国のエンジニアであるランチェスターの空中戦術をもとに考えられた、日本発の経営戦略論です。
弱者の戦略として、差別化、一点集中、局地(ニッチ)化、接近戦、陽動作戦が大事だと言います。
5 ビジョナリー理論 *詳しくはコチラ
ビジョナリー理論とは、百年以上経営を続け、なおかつ成長し続けている卓越企業に学ぶ経営理論です。
そこには卓越したアイデアもカリスマ経営者も要らないと言います。大切なことは突き詰めること、挑戦すること、スピードです。
6 コアコンピタンスマネジメント *詳しくはコチラ
同業者を圧倒する経営、マネができない経営を目指す戦略論です。
そのためには過去(既成概念)を忘れ、未来を明確にイメージし、戦略的な設計図を描くべきだと言っています。
7 バリュープロポジション *詳しくはコチラ
争わないで勝つ経営、新しい顧客価値創造の経営を提案しています。そのためには、ありがちなニーズに対して誰でもできること
ではなく、「顧客もまだ気づいていないシーズに対して自社ならできる事業領域をを考えよう」と提案しています。
8 戦略サファリ *詳しくはコチラ
事業を成功させる真因と教える経営戦略です。
その真因は、まず始めること、二兎も追うスピード感、行動すること、思考停止させず常に学び常に変わることを勧めています。
9 マネジメント *詳しくはコチラ
ご存知、ドラッカーの経営戦略論です。
企業の目的は「顧客の創造だ」と定義し、そのためにはマーケティングとイノベーションが大事だと言います。
10 キャズム理論 *詳しくはコチラ
商品・サービスの普及促進活動で、どうしてもぶつかる壁、深い溝、それをキャズムと言いますが、
それを乗り越えるためには、アーリーアダプタ―(初期採用者)をいかに早く掴むかが大切だと教えます。
11 ウィニング *詳しくはコチラ
GEの元CEOジャックウェルチが提唱する「勝利する経営」です。
原理原則は、経営理念と行動規範、素直さ、選別、発言権と尊厳だと言います。
12 プロフェッショナルマネジャ *詳しくはコチラ
プロとしての経営者なら「自分を犠牲にする覚悟を持て」と強く言います。
経営に必要なことは、実務であり、成果であり、現実的であり、人間相手だということです。自利利他の実践とも言えます。
13 最強組織の法則 *詳しくはコチラ
最強の組織とは、やる気を醸し出す経営だと言います。そのためにはラーニングオーガニゼーションを目指し、チーム学習を促し、
共有ビジョンを話し込み、浸透させなければならないと言います。
14 イノベーションジレンマ *詳しくはコチラ
企業を永続させるためには持続的イノベーションでは結局「強み伝いの経営」に力を入れることになるので、破壊的イノベーション
で、強み伝いの経営を否定しなけれならないと言います。そのためには破壊的イノベーションは別組織で追及すべきだと勧めます。
戦略にはこのようにさまざまなものがありますが、何も覚える必要はありません。
このようなものがあったと記憶さえしておけば、自分の引出として、何かの折にひかかった場合に、引き出せるように
しておけばいいだけです。
時代の進展とともに社会は複雑化しており、中小企業経営といえどもこれからの経営には戦略をもって挑むことが大切です。
ぜひ、自分なりにマーケティング戦略を経営の中に生かして経営をしていこうとする意欲が大切なのではないのでしょうか。
常に革新し、永続的に続く企業経営を目指したいものです。
戦略を考えるにあたって重要なことは、『思い込み』なるものを打ち破ることです。
私たちは思いのほか、思い込みに囚われて、生活や仕事をしています。
その結果が「いま」であることを忘れてはいけないと思います。
違う結果を得たいと思うのであれば、『思い込み』を打ち破るしかありません。